■「勝沼の家」 階段リフォーム
既存の直階段は勾配がきつかったので、踊り場のある折り返し階段に改修しました。
瓦屋根、真壁と漆喰の既存の住まいのイメージを損なわないように、木製階段としたいところでしたが、折返し階段とする
ことで玄関先の訪問者の目先に踊り場を作る事になり、また踊り場を支えるには玄関正面に複数の柱が出てきてしまい
ます。そこでフレームは鉄骨、手や足触りの部分を木で作り、支持材の少ないスッキリとした階段にしました。
踏み板は30ミリのB/BBでたわみもなく、安定感があります。
踊り場は鉄骨フレームをB/BBで上下を仕上げ、さらに小口にレイヤーフェイスを使用することで、踊り場全体を
厚みのあるバーチ合板のように見せています。
鉄骨フレームが床に接するところでは、既存の床板をはがします。特に踊り場を支える角柱の下には、コンクリート基礎が
必要でした。床板を部分的に改修するのではなく、階段の1段目を大きな床板のようにしつらえ、玄関に新しい出迎えの
スペースを作っています。
B/BBを効果的に使用する事により、玄関先の踊り場を家具のように繊細に、階段1段目を玄関ホールの
ギャラリースペースへとも、新たな床空間に設えられたように感じます。
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